☆☆☆
冬馬くんの10メートルくらい後ろをこっそりとついて歩いている。
目的地がどこかも分からず、ただひたすらに歩く。
差を縮めることも、離すこともなく。
あっ! 左に曲がった! 角はちょっと距離を詰めないと置いていかれそうになるんだよね……。
心の中でそんなことを思いながら、早足になり曲がった先を確認すると、冬馬くんが立っていた。
「っ!?」
声が出そうになり、慌てて口元を押さえた。
びっくりしすぎて、心臓がバクバクだ。
「……おかしいな。マホの気配がしたのに」
なんて、音を立てないように気を使っている透明になった私の目の前で言う。
見えてはない……よね?
彼の目の前で手を振ってみるが無反応。
見えてはなさそう、よしよし。
というか、冬馬くんって私のこと名前で呼ぶんだ。
初めてのことに不覚にもドキッとした。
不思議そうにしながらも、冬馬くんは再び歩き出した。
そして、彼が向かったのは人目がほとんどない倉庫がずらりと並んだ場所。
随分と使われていないようで、倉庫もかなり廃れているようだ。
奥の方に進むと、四季くんが持っていた写真に写っていた悪そうな見た目の男の子達がいた。
冬馬くん……!? わざわざこんなところへ来るなんて、どういうことなの……?


