「マホちゃん! 今から追いかけることってできる!?」
「え、えぇっ!? 今から!?」
「うんっ! 冬馬お兄ちゃんがどこへ出かけているのかを知ると、彼らとの関係も分かりそうだし!」
調べることを引き受けたものの、いきなりというとひるんでしまった。
けれど、これは冬馬くんのためだ……!
「分かった! トラトラペアレント!」
自分の胸に手を当て、呪文を唱えるとすぅっと私の姿が四季くんの前から消えた。
ーーと、思う。
「どう、かな?」
「マホちゃん!? 声は聞こえる……でも、えっ!? 消えちゃったよ!?」
「良かった。成功してるね。それじゃあ、行ってくるよっ」
「うんっ。気を付けてね! 冬馬お兄ちゃん、気配とかそういうのすごい敏感だから!」
トラトラペアレントとは、透明にする魔法。
物や自分自身を透明にすることができる。
今回のような誰かの追跡をする時に使う魔法だ。
ただ、難点として自分が透明になった時は確認してもらわないと分からないということ。
四季くんに確認が取れたので、私はこっそりと冬馬くんの尾行を開始した。


