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その日の夜。
近況報告が聞きたいというお師匠からメーターに連絡があった。
私は1番に、シーハートを使ったことにより状況が変わったことを報告した。
すると、お師匠の体がワナワナと震え始めた。
「バッカモーン!!」
「ひぇえっ」
メーター越しに聞こえる最大音量の怒号に、耳がおかしくなりそうだった。
「マホ! シーハートは危険な魔法じゃろうが!」
「き、危険……? シーハートは、調査魔法で……事件とか、そういうのがあった時に使われる魔法なんじゃ……?」
師匠の言葉に恐る恐る返すと、ハァとため息をつかれてしまった。
「たしかに。じゃが、使い方を間違えなければの話じゃ!」
「使い方……?」
「本来、シーハートは他人の記憶を知るために、こっそりと覗く魔法。それなのに、お前さん。助けた女の子の記憶の中に入って、出来事を……過去を変えとるんじゃ。まぁ、今回は良い方になったから結果としては良かったものの……まったく」
師匠からの小言は続き、私が登場する前の記憶を調べた師匠から経緯を教えてもらった。
私が記憶に登場しなければ、あの時、泉美ちゃんは秋也くんに助けられた。
そして、彼に恋をした。
彼の目に魅力的に映るために、自分磨きを頑張ってダイエットに成功したのだ。
今後、シーハートは原則として使わないことを約束させられた。
うぅ、魔法にはまだまだ勉強すべきことがたくさんあって難しい……。


