「っ!?」
彼の指差す方を見て、思わずビクッと肩を震わせた。
何か、というか人。……女の子?
「あの子って……?」
小首を傾げて尋ねると、春人くんが気まずそうな顔をして口を開いた。
「あぁ……あんまりこういう言い方は好きではないんだけど……その」
「ストーカー。どういうわけか、僕のことを追いかけ回してるんだよ。あの女」
言葉を濁す春人くんとは対照的に、ズバッと言う秋也くん。
心底軽蔑する冷たい目であの子のことを見ている。
「おい。前から言ってるけど、女の子に対してそんなひどい言葉はよせ」
「春人は女なら誰でも良いだけだろ……ねぇ、キミ」
秋也くんの視線が、突然私に向いた。
「へ?」
「家の中に女がいるという状況は気に入らないけれど、あの女をどうにかしてくれたら認めるよ」
そう言うと、秋也くんは部屋へ戻ってしまった。
どうにかって……。
「秋也の奴、女の子をずさんに扱うなんて、呆れるよ。ーーでも、マホちゃん。僕からもお願いだ」
「えっ……?」
「あの女の子のためにも、いつまでも秋也に執着する必要はないと教えてあげて欲しいんだ」
たしかにーーそうかも。
これは、私がどうにかするしかないよねっ。
そう意気込み、私はこの課題に挑戦することにした。


