☆☆☆
柳楽邸のお手伝いさん生活を始めて1週間が経過した。
歓迎されていないことは分かっている。
みんなに迷惑をかけないためにも、早く魔力をためて1日でも早く魔法界に帰らなければならない。
「ふんふんふーん♩ さぁ、ホウキさん頑張って! モップさんもね! あぁ、フライパンさん! 卵の黄身の具合はそれくらいが好きだから、そこでお皿に移してくれると嬉しいなっ」
朝から掃除、ご飯作り、お洗濯、庭の手入れなどーーやることが多い。おうちもかなり広い。
1つずつやっていたら、1日があっという間に過ぎてしまう。
だから、一度にいろんなことをするのだけれどーーこれだと魔力はほんっとに微々たるものしかたまらない。
「はぁ……私、魔法界に帰れるのかなぁ」
なんて弱音もついポロっと口から出てしまう。
「ーーねぇ」
「っ! は、はいっ」
魔法を使って仕事を進めていると、後ろから不機嫌な声が聞こえてビクッと肩が跳ね上がった。
声の主は、秋也くん。
“くん”と呼ぶようになったのは、春人くん、夏樹くん、秋也くん、冬馬くんと私が同い年だと分かったから。
あの4人、実は4つ子だという。


