「そうかそうか。よし、分かった。まさか、泣くまで悲しむとはな……母ちゃんにとびっきりのご馳走を用意させよう。おーい、母ちゃん! マホにご馳走を作ってやってくれ! 100年もののヤモリがあったじゃろう! それを焼こう!」
うげっ!?
師匠の言葉に思わず顔を歪めた。あの料理から逃げられることを喜んでいるのに、師匠ってば食べられないのを悲しんでると勘違いするなんて!
「だ、だ、だっ! 大丈夫ですよ、お師匠! 今までお世話になったのに、まだ手を煩わせるわけにはいかないので! そ、そうだっ。私っ……早くみんなのお役に立たないと!」
そう言うと、もわわんとモヤが現れ、中からホウキが出てきた。
ホウキにまたがると、ぶわっと勢いよく宙に舞った。
「マホ! お前さん、そんなに遠慮しなくても! おーい!」
浮遊魔法は、私の1番得意な魔法。ビュビュンと勢いよく浮かぶと、魔法界に向かって走り出した。
「お師匠! お世話になりましたー! 次はお仕事でお会いしましょうねー!」
私、13歳。
正式な魔法使いになれる年齢。
正式な魔法使いになれば、依頼を受けて稼ぐことができる。
1日でも早く、立派な魔法使いにならないと!
何よりも、両親のために頑張らなくちゃ!


