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歩くこと10分くらい。山を抜けた先にある大きなお屋敷。
立派だなぁ、なんて思っていたら四季くんの足がぴたりと止まった。
「ここだよ、ボクのおうち!」
「へ?」
まさか、と思い再度見上げた。
大きなお屋敷を囲う高い塀。中央には、塀に合わせた背の高い門がある。門の間から見える庭は、とても広くお屋敷までの距離も少しある。
こんなすごいところに住んでるの?
「さ! 入って入って! 今は、お手伝いさんがいないから、ちょーーっと汚いと思うけど!」
「えっ!? えぇっ!?」
戸惑いながらも彼に手を引かれて中は入っていく。
門を開け、中に入ると整えられた庭。
これだけ広い庭が綺麗なのに、汚いなんて。
そう思って、少し歩いた先にあるお屋敷の大きな扉を開けるとーー
「うわっ!」
「くしゅんっ!」
屋敷の中からぼわっとものすごいホコリが舞い上がった。
咳き込む彼、くしゃみをする私。
な、なによこれー!!
「もー! ちょっとお手伝いさんがいないだけで、こんなになるなんて! みんなー! どこにいるのー?」
彼が屋敷の電気を点けると、屋敷の中はゴミと物で溢れていた。
彼が声をかけると、1番手前の部屋のドアが開いた。


