地元なじみ。

「え、なんで……カラオケは……」
「2時間で終わったから、こっち来た。そしたら誰かさんが鬼の形相で自習してた」
「ちょっちょっと!」

「……でもいいの?せっかくのパーティー……」
「そんなパーティー好きそうに見える?」
「……見えない」
「ぶはっ……そうっしょ。つーかパーティーっていうか、普通に飲み食いしただけだし」

全く気付かなかったけれど、早川くんも少し前から自習室に来ていたらしい。

「って、早川くん。そろそろ出ないとだね」
「……今日、家で何かしないの?」
「……?」
「いやだから……クリスマス的な……」
「あっそういうこと!うちは明日家族でご飯の予定なんだ。今日は両親お仕事でバタバタだから」
「俺の家と一緒か。ならどこかでもう少しやってく?」
「え、何を……」
「自習。そっちがもう少ししたいって言ってたじゃん」

……そんなことも言ったような。

早川くんと会えた嬉しさでもうすっかり記憶から吹っ飛んでしまっていた。
でもこの流れは……場所を移動してもう少し一緒にいられるってことなのかな。
もう少し勉強したいなんて、そんな素晴らしいことを言った数分前の自分に感謝したい。

数時間前の自分がウソのように元気よく返事をして、私たちは塾を後にした。