「とりあえず、今は試合に集中するのがいいんじゃない?」 「……うん、そうだよね」 「藤沢、出るの?」 「あっうん、先輩1人怪我で休みだから。代わりに出させてもらう予定」 「なら、後で見に行こうかな」 「えっ絶対やめて」 「なんでだよ」 恥ずかしいよ、と言って笑っている。 笑顔も戻ったならよかった。 「戻るね。平塚くん……その、ありがとう!」 「頑張ってね」 そう言って体育館の方へ戻っていく藤沢の後ろ姿を見送って、もう1人ののぞき見野郎の方へ足を向ける。