地元なじみ。


さらに2週間後――塾の国語の授業。

「はい、そこまで!隣と交換して丸付けな~。あっ、今日でこの席最後だからな、次回席替えするぞ~」

塾に入って1カ月。次は初めての席替えらしい。
5年生クラスは20人弱。きっと隣の席は早川くんではない人になるのだろう。

最後か……やっと緊張感がほぐれてきたのにな。

交換した早川くんの解答用紙を丸付けしながら、そんなことを少しだけ思った。
未だにちゃんとした会話はほとんどないけれど、挨拶をしたり、テストを交換する時に「ありがとう」くらいのやり取りはするようになっていた。

あ、100点……しかも字が前よりきれいになってる。

点数の隣にそっと、小さな花丸を付けて早川くんに戻した。
なんでかはわからないけれど、書きたくなったから。

「ふっ……何これ」

それを見た早川くんが笑っている。
ちょっと恥ずかしくなりながら私は答えた。