そこには、思った通りの……期待していた人。
投げる前なのか、ボールを持って隣のレーンに立っている早川くんがいた。
「何か回転かかってなかった?」
「あ、うん……回転、かけてた」
久しぶりの会話すぎて……なんだか緊張してしまって言葉がうまく出てこない。
「バスケの回転と同じ感じ?」
「いやこっちはこう……グインって感じ」
戻ってきたボールを取り、手元で再現して見せる。
身振り手振りで伝え、視線を合わせなくても不自然ではないようごまかす。
気まずいのに、この状況に心のどこかで喜んでいる自分がいる。
「ぶはっ、わかんねーよ」
久しぶりに見た早川くんの笑顔に、ついつい視線を合わせてしまった。
「え、よく見たらスコアやば」
「ボーリング結構好きで……」
「ふーん」
この感じ。早川くんといる時のこの空気感。
久しぶり、の一言もなく進んでいく会話。
あの頃を思い出して、鼻の奥の方がツンとしてくる。
「ひーなーたー!つっかえてるー!」
「イチャイチャしてないで早く投げてくださーい!」
「あ、わり」
後ろから早川くんの友達と思われる男子たちの声が聞こえてきて、我に返る。
みんなの視線が私たちに集中していた。
そんな現状とイチャイチャというワードに反応し意識してしまっている私とは対照的に、早川くんは顔色も変えずに落ち着いて投げ始めた。
あれ……っていうか私も待たせているのでは。
慌てて自分の席に戻ると、心配そうな顔ののんちゃんとニコニコしている平塚くんと、スマホを見ている三島くんがいた。
このメンバーだし待たせてしまったのは大丈夫そうだけれど、全員に私の心を見透かされていると思うと恥ずかしい。
一言謝って、私はまた席に着いた。
けれど今度は少し、背中は軽くなっていた。
投げる前なのか、ボールを持って隣のレーンに立っている早川くんがいた。
「何か回転かかってなかった?」
「あ、うん……回転、かけてた」
久しぶりの会話すぎて……なんだか緊張してしまって言葉がうまく出てこない。
「バスケの回転と同じ感じ?」
「いやこっちはこう……グインって感じ」
戻ってきたボールを取り、手元で再現して見せる。
身振り手振りで伝え、視線を合わせなくても不自然ではないようごまかす。
気まずいのに、この状況に心のどこかで喜んでいる自分がいる。
「ぶはっ、わかんねーよ」
久しぶりに見た早川くんの笑顔に、ついつい視線を合わせてしまった。
「え、よく見たらスコアやば」
「ボーリング結構好きで……」
「ふーん」
この感じ。早川くんといる時のこの空気感。
久しぶり、の一言もなく進んでいく会話。
あの頃を思い出して、鼻の奥の方がツンとしてくる。
「ひーなーたー!つっかえてるー!」
「イチャイチャしてないで早く投げてくださーい!」
「あ、わり」
後ろから早川くんの友達と思われる男子たちの声が聞こえてきて、我に返る。
みんなの視線が私たちに集中していた。
そんな現状とイチャイチャというワードに反応し意識してしまっている私とは対照的に、早川くんは顔色も変えずに落ち着いて投げ始めた。
あれ……っていうか私も待たせているのでは。
慌てて自分の席に戻ると、心配そうな顔ののんちゃんとニコニコしている平塚くんと、スマホを見ている三島くんがいた。
このメンバーだし待たせてしまったのは大丈夫そうだけれど、全員に私の心を見透かされていると思うと恥ずかしい。
一言謝って、私はまた席に着いた。
けれど今度は少し、背中は軽くなっていた。

