(仮)ヤンキーくんとピュアな恋をする

公園に着くと、ちょうど黛兄弟も着いたところだった。

「さっきぶりだな!」
「うんっ、ちゃんと宿題持ってきたよ!」

早速2人を伴って来た道を戻って行く。家に向かっている最中も私はきっと硬い表情だっただろうな。
すぐ家に着いて、玄関をあがり、リビングへ通す。

「お邪魔します〜…」
「邪魔しまッス…」
「どうぞ〜、何もないけど、遠慮なく入って。」

2人とも恐る恐るといった感じで入ってくる。
もうここまで来たら普通に接しよう…。
千尋くんはまだしも、千景くんは今回きりだろうし。学校でも喋ることはないだろう。

人の家が物珍しいのか、兄弟揃ってキョロキョロとしている。
リビングには、普段は食事をする時に使っているテーブルと椅子、テレビと、テレビの前にソファがL字に2つ置いてある。それと小さめのテーブルがある。食事用のテーブルには、晴大の宿題が準備されている。
リビングで宿題をする時はいつもそこだ。

「千尋くん、そっちのテーブルで晴大と宿題してくれるかな? 黛くんはこっちのソファで、今なにか飲み物持ってくるから、座ってくつろいでて〜」
「せなねぇ俺オレンジジュース!」
「あんたは自分で持ってくるの!」
「ちぇ、ダメだったか」

全く、この弟は…。
2人で台所で4人分の飲み物を用意した。
千尋くんと晴大にはオレンジジュース、千景くんと私はカフェオレにした。

「はいどうぞ」
「ありがとうございます!」
「…さんきゅ」

天使のような千尋くんが笑顔でジュースを受け取る。ま、まぶしい…。心が浄化される笑顔だ。
一方兄は、少し恥ずかしいのかぶっきらぼうにお礼を言った。元がすこぶるいい顔だからか、少し顔を不機嫌そうにするだけで迫力がある。美人が怒ると怖いとはこの事だな、なんて思った。