矢神さん僕の事誘ってます⁈

仕事の就業時間が終わり、今日は日尾新店長の歓迎会を内々に行おうと言う事になった…



私はよそよそしく帰ろうとするが、宮部さんに強引に誘われ、渋々参加する事になってしまった…



私は嫌な予感しかしない歓迎会に少し憂鬱になった…もう忘れたと思っていたのに、また再会して自分がまだ日尾くんに気持ちが残っている事を再確認してしまったからだ



金曜日の飲み屋さんはそこそこ混んでいて賑わいを見せる…



内々の歓迎会のため、参加者は6名と少人数だった…私は中川さんの隣に座り、日尾くんの隣には宮部さんが座っている…



日尾くんは左手の薬指に結婚指輪をしていないから、まだ結婚はしていないようだ…光莉さんはどうしたんだろう⁇子どもも…ちゃんと認知して三人で一緒に暮らしているのだろうか⁇聞きたい事は山程あるのに、肝心なことは怖くて何一つ聞けない…



「日尾さん聞いてくださいよ⁉︎矢神さんたらまだ彼氏がいないんですよ⁇」



酔った勢いで宮部さんが私のプライベートの一番触れてほしくない所に触れてくる…



宮部さんの言葉に日尾くんの表情が少し変わった…



「矢神さんは仕事一筋だから彼氏なんていらなんですよね⁇」



中川さんは今でも、私の頼れる一つ上の先輩だ⁉︎見た目はクマさんみたいに少しぽっちゃりとしていて、みんなからは“仏の中川さん“と言う愛称がついている



少し酔っ払っている中川さんは私に助け舟を出して、またお酒を一口飲んだ



「そうですね…」



ポツリと言った言葉が何とも恥ずかしくて、私は言葉尻を濁してしまった…



日尾くんの歓迎会はその後二時間以上続き、私達は日尾くんのいた横町支店の話や、プライベートで何が好きなのかなど、他愛もない話を沢山した