矢神さん僕の事誘ってます⁈

助手席に乗ると高級なスポーツカーはブーンと猛スピードで走り出し、私はその速さにまた驚いてしまう…



「松木さん、今日はどこに行かれるんですか⁇」



猛スピードで疾走するスポーツカーに何とか体制を整えた私は、やっとの思いで松木さんに質問をした



「これから向かう所は行ってからのお楽しみです」



車窓を見たくても速すぎて景色を楽しむゆとりもなく、私は松木さんに連れられるままスポーツカーに乗せられて目的地に連れて行かれる事になった…



キキーッとスポーツカーが止まり、連れて行かれたのは、御当場にあるサーキット場だった…



「ここって…」



「僕はここが一番好きなんです。僕の大好きな趣味を是非矢神さんと分かち合いたくて」



周りを見渡せば、サーキットにでるレーサー達がブーンと猛スピードでブーンと疾走している…



その速さに私は驚いて目を丸くした



松木さんはサーキットのレーサー達に夢中で私の事など目に入ってはいない様子だ…



走り去るレース用のスポーツカー達に目を輝かせて夢中になる松木さんはまるで子どものようだった



そんな姿を見ていると、何だか自分は引いてここから去りたいとは言えなくて、私は合わせるようにただ黙って松木さんの横でレースを鑑賞していた…



「矢神さん、楽しんでいますか⁇」



ふと我に返ったように尋ねられ、私は「あ、はい…」と心なく合わせるように答えた…



本当は全く楽しんでいないのに、取り繕うように言ってはみるが本当は全く楽しめていない…



その後レースを最後まで鑑賞した私は、松木さんのお気に入りだと言うワインバーに場所を移すことになった…
   


ずっと退屈だったとは流石に言えず、松木さんのスポーツカーに乗っている間も自分を必死に自分を取り繕い、話を合わせる事で必死で、大して話の内容など頭に入っていなかった…