帰り道、悶々と考えていた。
川崎さんがフリーだったとして、だから俺とどうにかなるって可能性はないかもしれない。
当たって砕けてしまうかもしれない。
でもやれる事はやりたかった。
ただただ後悔。
そのまま帰る気にもなれず、よく行く居酒屋に直行した。
***
──翌日
彼女と廊下でばったり会ってしまった。
目も合ってしまい、逃げられず。
「あ、川崎──今はなんだっけ?」
なんとか平静を装う。
「旧姓のままでいいですよ」
いやでものしかかる現実。
「いやーびっくりした」
「え?」
「いつの間にか結婚してて」
ついでてしまった本音。
「私もびっくりしてます」
──は?
「なんで?」
「初めて会った次の日に結婚──」
初めて会った次の日?
「え?どういうこと?」
「あ、なんでもないです!」
その時、ふとあの男の顔が頭をよぎった。
既視感がある。
「あの子見た事あるんだよね」
「え!」
「前飲み会の時にいたような気がするんだよ」
いた。そうだ。
女子社員が絡んでいた。
気の毒だと思っていた。
「勘違いですよ。全然違いますよ」
「今日あの居酒屋行ってみようかな」
彼女が焦りだした。
「あ、あの、今日一緒に別の所に食べに行きませんか!?」
──は?
「いいけど。なんで?」
「森川さんと話してみたかったんです~」
話してみたい?
なんで今更……。
なんだその作り笑顔。
「わかった。じゃあ、川崎さんのおごりね」
「わかりました!ありがとうございます!」
なんなんだよいったい……。
これ以上追い討ちをかけられたくない。
でも、二人で飯を食べに行ける事が、不覚にも嬉しかった。
もう人妻なのに。
川崎さんがフリーだったとして、だから俺とどうにかなるって可能性はないかもしれない。
当たって砕けてしまうかもしれない。
でもやれる事はやりたかった。
ただただ後悔。
そのまま帰る気にもなれず、よく行く居酒屋に直行した。
***
──翌日
彼女と廊下でばったり会ってしまった。
目も合ってしまい、逃げられず。
「あ、川崎──今はなんだっけ?」
なんとか平静を装う。
「旧姓のままでいいですよ」
いやでものしかかる現実。
「いやーびっくりした」
「え?」
「いつの間にか結婚してて」
ついでてしまった本音。
「私もびっくりしてます」
──は?
「なんで?」
「初めて会った次の日に結婚──」
初めて会った次の日?
「え?どういうこと?」
「あ、なんでもないです!」
その時、ふとあの男の顔が頭をよぎった。
既視感がある。
「あの子見た事あるんだよね」
「え!」
「前飲み会の時にいたような気がするんだよ」
いた。そうだ。
女子社員が絡んでいた。
気の毒だと思っていた。
「勘違いですよ。全然違いますよ」
「今日あの居酒屋行ってみようかな」
彼女が焦りだした。
「あ、あの、今日一緒に別の所に食べに行きませんか!?」
──は?
「いいけど。なんで?」
「森川さんと話してみたかったんです~」
話してみたい?
なんで今更……。
なんだその作り笑顔。
「わかった。じゃあ、川崎さんのおごりね」
「わかりました!ありがとうございます!」
なんなんだよいったい……。
これ以上追い討ちをかけられたくない。
でも、二人で飯を食べに行ける事が、不覚にも嬉しかった。
もう人妻なのに。



