追放令嬢が可愛い犬を拾ったら実は狼の神獣でした〜なぜか気に入られて国を滅ぼしそうな勢いです〜

 イリオはそれを軽快に避け着地すると、イリオの目が光った。そしてイリオは口を開くと、口内から蒼白い光が現れ、ドンッという大きな音と共に閃光が走る。光はファウスに直撃するが、ファシウスは傷一つ付かずに悠然と宙に浮いている。

 あちこちで蒼白い光と赤紫の光が交錯する中、ふとエリスの瞼が動く。

「ん……あれは、イリオと、ファシウス、様?」

目が覚めたエリスの目の前でイリオとファシウスが戦っている。蒼白い閃光と赤紫の禍々しい光がぶつかり合っている。二人の戦いのせいで、周囲の木々は焼け焦げ、近くにいた動物たちは慌てて避難し始めていた。

(森が、悲しんでいる……森が、泣いてる……!動物たちも住まいを奪われて、混乱しているわ!どうしてそう感じるのかわからないけれど、もしかしてこれも、リーリアの力なの?)

「イリオ!ファシウス様!やめてください!森がかわいそうです!」

 エリスがそう叫ぶと、ファシウスがエリスを見て嬉しそうに笑う。

「リーリア!」

 ファシウスから赤紫の光が幾重もエリスに伸びてくる。だが、エリスに届く前にレイヴンの羽根によって光は遮られた。そして、イリオがエリスを庇うようにしてエリスの目の前に立つ。