追放令嬢が可愛い犬を拾ったら実は狼の神獣でした〜なぜか気に入られて国を滅ぼしそうな勢いです〜

「えっ?どうして?どういうこと?」

 あの犬がさっきの見知らぬ男ということだろうか?エリスが驚いていると、またポンッと煙が上がり、またさっきの男の姿になっていた。

「これで分かっただろ?」
「そんな、本当にあのワンちゃんなの……?」
「あ、そうだエリス。俺は犬じゃない。狼の神獣だ。名前は色々あるが、まぁそうだな、イリオと呼べ」
「……えっ、オオカミ?」

 男に言われてエリスは首を傾げる。すると男は眉を盛大に顰めた。

「お前まさか狼を知らないのか?」
「いえ、知ってますけど、実物を見るのは初めてで……それに神獣?あの、童話に出てくる?」

 エリスに言われて、イリオは盛大にため息をついた。

「今の時代では神獣は童話扱いか。まあ、人間との関わりが昔よりずいぶん薄くなってしまったから仕方ないといえば仕方ないが」

(私、神獣様を拾ってしまったということなの?本当に?でも、現に変身する姿を見てるわけだし信じないわけにもいかないわよね)

「あの、それで、イリオ様は神獣、なんですよね?えっと、もしも無礼なことをしていたらお許しください。神獣様だとは知らなかったので」
「別に気にすることはない。そもそも俺はエリスに助けられた。あのまま死んでも良かったが、お前に助けられて力も回復している。それに、お前の側は居心地がいい」