追放令嬢が可愛い犬を拾ったら実は狼の神獣でした〜なぜか気に入られて国を滅ぼしそうな勢いです〜




「はあ、なんとか出て来れたね」

 エリスたちは屋敷を出て、森の入り口まで到着した。エリスが立ち止まって息を整えていると、狼姿のイリオはエリスの近くまで来て頬を寄せる。

「それにしてもイリオ、出会った頃よりずいぶん体が大きくなったんじゃない?」

 イリオが森で倒れていた時には中型犬くらいの大きさだったのに、今では大型犬よりも大きいサイズになっている。乗ろうと思えばエリスがイリオの背中に乗れるくらいの大きさだ。

――力が戻ってきているからな。本来の姿に近くなってきているんだろう

(すごいな、どこまで大きくなるんだろう。でも、ふわふわのモフモフでこれはこれで可愛い)

 エリスがイリオの首に腕を巻き付けすりすりとほおずりすると、イリオは尻尾を盛大に振って嬉しそうだ。

「カアアアア!」

 その時、急に頭上からカラスの大きな鳴き声がする。エリスが驚いて上を見上げると、イリオはフンッと鼻を鳴らした。