*
「久しぶりだね、エリス」
エリスの目の前には、第一王子であるファシウスがいる。王城に呼ばれたエリスは、人の姿をしたイリオと一緒にファシウスに会いに来ていた。金色の美しい髪をサラリとなびかせ、ライトグリーンの瞳をエリスに向けるその様はまるで絵画のように美しい。
「ご無沙汰しております。ファシウス殿下」
そう言って、エリスはカーテシーの挨拶をする。イリオも胸に手を当て深々とお辞儀をした。
「突然呼び出してすまない。ずっと辺鄙な場所で過ごしていて大変だったろう?」
「いえ……それであの、今回は一体?」
「ああ、そろそろ君を追放処分から解放してあげようと思ってね」
ファシウスの言葉に、エリスは目を丸くする。イリオは表情を変えないが、その目はファシウスをしっかりと見つめている。
「追放を取りやめるということですか?あの、婚約者のテレサ様は?」
ファシウスの婚約者テレサのせいでエリスは追放されたようなものだ。戸惑うエリスに、ファシウスはにっこりと微笑んだ。
「ああ、結局彼女は婚約者としてはふさわしくないと周囲から思われてしまってね。婚約は解消したんだ。だからもう君は自由の身だよ。おめでとう」
あっけらかんと言うファシウスに、エリスは言葉が出てこない。そんな簡単に自由の身だと言われても、実感がわかないのだ。それに、自由の身だと言われても、実家にはエリスの居場所はない。戻っても、また侍女のような扱いをうけて暮らしていくだけだ。正直に言えば、今の暮らしの方が何千倍も楽しくて幸せだった。
「久しぶりだね、エリス」
エリスの目の前には、第一王子であるファシウスがいる。王城に呼ばれたエリスは、人の姿をしたイリオと一緒にファシウスに会いに来ていた。金色の美しい髪をサラリとなびかせ、ライトグリーンの瞳をエリスに向けるその様はまるで絵画のように美しい。
「ご無沙汰しております。ファシウス殿下」
そう言って、エリスはカーテシーの挨拶をする。イリオも胸に手を当て深々とお辞儀をした。
「突然呼び出してすまない。ずっと辺鄙な場所で過ごしていて大変だったろう?」
「いえ……それであの、今回は一体?」
「ああ、そろそろ君を追放処分から解放してあげようと思ってね」
ファシウスの言葉に、エリスは目を丸くする。イリオは表情を変えないが、その目はファシウスをしっかりと見つめている。
「追放を取りやめるということですか?あの、婚約者のテレサ様は?」
ファシウスの婚約者テレサのせいでエリスは追放されたようなものだ。戸惑うエリスに、ファシウスはにっこりと微笑んだ。
「ああ、結局彼女は婚約者としてはふさわしくないと周囲から思われてしまってね。婚約は解消したんだ。だからもう君は自由の身だよ。おめでとう」
あっけらかんと言うファシウスに、エリスは言葉が出てこない。そんな簡単に自由の身だと言われても、実感がわかないのだ。それに、自由の身だと言われても、実家にはエリスの居場所はない。戻っても、また侍女のような扱いをうけて暮らしていくだけだ。正直に言えば、今の暮らしの方が何千倍も楽しくて幸せだった。



