一滴ポーション、俺クマちゃん!?

………ーーー『それは多分、前に嗅いだ時のやつが身体の中に ちょっとだけ残ってて 遅れて症状が現れたんだと思うわ。とにかく私が作ってあげた薬《香水》を きちんと付けていれば貴方の場合は2〜3日で元に戻ると思うから香水を付け忘れないようにしなさいね』

…と、さっき慌てて電話した時 珊瑚さんはそう言ってたけど本当に元に戻るんだろうな?

「ちょっと響〜、そんなとこに座られてたらパン並べられないでしょ?さ、退いた退いた!」

「ここにポンッて置いたのは母さんだろうが!」

「えぇ?そうだっけ?」

「お〜い響ぃ〜、オーブンの食パンの焼き具合 見てくれ〜!父ちゃん今 手 離せねんだ〜!」

「こんな身体でオーブン見れるか!オーブン開けた瞬間 身体が燃えちゃうわいっ!!」

息子が突然ぬいぐるみに大変身してしまったと言うのに、この前の諗の一件で慣れてしまったのか うちの両親はネコのぬいぐるみになってしまった俺を見ても全く動揺しなかった。むしろ…

『あらぁ!可愛いネコちゃん!あんた、カバさんとかゴリラになんなくて良かったわねぇ〜!』

『お〜…なんか おめぇ、うちの庭に よく悪戯しに来る野良猫にそっくりだなぁ…!毎日 追い払いかたしてるから 似たようなネコのぬいぐるみになっちまったんじゃねぇのか?あっはっはっ!!』

な〜んて、呑気に言って2人して朝飯のサンドイッチを ばくばく 食べていた。

「…ったく、ちょっとは息子を心配しろっつの!」

しっかし本当に元に戻れんのかね?

 店が開店するのと同時に常連さん達が「今日はどのパンにしようかな?」、「いつもの食パンくださる?」なんて それぞれ言いながら店の中に入って来た。