一滴ポーション、俺クマちゃん!?

「貴方ねぇ、この林檎だけは絶対に手を出してはいけないって、ママ何度も言ったでしょ!?」

「だ、だって!あんまりママ達がダメダメ言ってたら気になっちゃうじゃん!?」

「だからって無断で勝手に香水作りに使うことないでしょ!?もし香水の調合に使いたいって考えてるなら一言ママに…」

「言ったら使わせてくれるの?」

「駄目に決まってるじゃない」

駄目なんかい。

「あのぅ、お取り込み中 すいませんが、諗が ぬいぐるみに なっちゃったのって やっぱり その黄金の林檎が関係してるんですか?」

「きっとそうに違いないって私は考えてるわ」

「その林檎って一体なんなんですか?」

「“毒林檎《ポイズンアップル》”、そのままの意味よ。かなり昔、私達の祖先は外国のとある田舎で小さな林檎農園をやっていたんだけど…」

「えっ、林檎農園?宝石屋じゃないんですか?」

思わず聞き返すと珊瑚さんは「そうよ、始まりは小さな庭から始まったの」と たんたんと話し始めた。

「ある日のこと、ぬいぐるみ作りが趣味だった曾曾曾曾…かなり遠い曾お婆さんが、いつものようにチクチクぬいぐるみを作っていると、かなり遠い曾お婆さんの夫の、かなり遠い曾お爺さんが何処からか 林檎の苗木を貰ってきたの。かなり遠い曾お婆さんは『そんなの貰ってきても うちの小さな庭じゃ育たないわ』と言ったんだけど、かなり遠い曾お爺さんは根気強く苗木を育てて そして見事 村で一番大きな立派な林檎を実らせる事に成功した。だけど、ちょっと その林檎が変だったのよ」

「赤色でも黄色でもなくて金色だったんだよね、ママ?」

「えぇ、そう。光り輝く黄金の林檎が実っちゃったのよ。誰も見た事がない林檎が実っちゃったもんだから村中大騒ぎ!お金にがめつかった かなり遠い曾お爺さんは その超激レア林檎を1個5万円で販売して、皆 自分の家や良いお洋服などを売って お金にして その黄金の林檎を買って食べていたわ。その味は もう それはそれは一度味わったら誰もが虜になるくらい甘い蜜いっぱいの美味しい林檎だったんだって」

「にしても、1個5万は高過ぎないか?」

「住む場所 売ってまで林檎買うって…ちょっと気になるお味だけどな」

俺の隣で響は唾をごくりと飲み込んだ。