一滴ポーション、俺クマちゃん!?

「どうかしたんですか?」

「破けてるわ」

「えっ?」

「お尻のとこ、糸がほつれて中の綿が見えちゃってるわ。あちこち歩いたりバケツの中に落ちたりしたから糸が緩くなっちゃったんだわ」

「ぅええ〜っ、どうしよう!?」

そういや ぬいぐるみって糸で縫ってあるから強く引っ張ったりしないよう気をつけて下さいって よく注意書きに書いてあったりするもんな。ぬかったわ…!!

「これじゃ動くたび綿が尻から出てきて今度は萎んでっちゃうよ〜!!」

「大丈夫よ、諗くん!響ママに任せなさい!“縫って”あげるから!」

「え"っ、“縫う”!?もしかして針で!?」

「当たり前でしょう?針に糸 通して縫うのよ。裁縫箱が確か棚の下に…」

ハリ ト イト デ ヌウ……。

『それではこれより手術を始めます。メス』

『はい』

『ハサミ』

『はい』

『そんで あとあの医療器具とか色々使って ここをあーしてこーして、針と糸で こんな風にチクチク縫って はい、手術完了!あたし、失敗しないんで!』

何だかの医療ドラマの手術シーンを思い出して どばどば冷や汗が流れ出した。