といってもやる事は指示通り、シンプルな物だ。
ひたすら雪を集めるだけ。
ザッザッとシャベルで雪を運ぶ音が辺りに響く。
「栄助、見てみ」
「何だよ樹、どうしたんだ?」
「ほら、雪ウサギ作った」
「遊ぶな」
一部そんなやりとりを交わしながら、秘密基地があるエリアの雪を集め終わる。
ポカポカしてきた体を手であおぎながら、全員で集めた雪山を見た。
「何か…小さくね?」
樹が代表して声を上げる。
目の前の雪山は、ぼくらの膝ぐらいまでの高さだった。
「雪の量が足りていないんでしょうか…」
一の言葉に「そうかもね」と頷く。
ぼくらの視線が甘太郎に向かった。
「どうする?このまま作るのか?」
ぼくの言葉に甘太郎は首を横に振る。
「いや、雪が足りないなら増やせばいい!裏山の他の場所から雪を持ってくるぞ!」
『え!?』
他のところから秘密基地のあるこの場所まで雪を運ぶのか!?
シャベルで毎回!?
そんなの体力が持たないぞ…!
ぼくは慌てて甘太郎に言った!
「えっと…最悪、七輪だけ入ればよくないか?」
「え~、そんなんつまんなくね!?やっぱかまくらに入りたいだろ!」
「どうやって雪をその量運ぶつもりだよ!バケツとかもないし…日が暮れるぞ!?」
「え?…うーん…」
腕を組み、甘太郎が樹を見る。
「…何か良い案、ないか?」
「樹に丸投げするんじゃない!」
突然話をふられた樹は、少し考えたあと口を開いた。
「そうだな…甘太郎、雪を集めたあとはどういう工程がある?」



