少しよろつきながら、2人で甘太郎たちの元までシャベルを持っていき足元に置く。
「おお、ご苦労さん!こんなに持ってきてくれたんだな、樹!」
「はぁ…とりあえず、家にあるだけ持ってきたけど…これ、何に使うんだ?」
樹が呼吸を整えながらそう言った。
ぼくは首をかしげる。
「え、樹も今日何するのか知らされてないのか?」
「あぁ…今朝、電話で甘太郎から“シャベルいっぱい持って秘密基地に集合な!”って言われただけ」
「突拍子のないやつだな」
まあ樹ならシャベルくらい持っているだろうけど…ブランコのときといい、急すぎる。
ジトリとした視線を送ると、甘太郎は照れたように頭をかいた。
…いや、ほめてないぞ。
「それで、こんなにシャベル集めて…ぼくたち今から何をするんだ?」
「そうだった!まだ伝えてなかったな」
甘太郎はコホンとせき払いをして言い放つ。
「え~、今日は…“かまくら”を作りたいと思う!」
「はい解散」
『お疲れさまでした』
「ちょっと待て!!何で帰ろうとしてんだ!?」
帰るな!と必死な甘太郎に腕を引っ掴まれて、ぼくたちはしぶしぶ口を開いた。
「だって作り方も知らないし」
「シャベル運んできて疲れたし」
「寒くて動きたくないですし…」
「作り方は調べてきたし疲れたなら休み休みの作業でいいし、子供は風の子元気な子っていうだろ!」
甘太郎が叫びながらその場で足踏みをする。
「もう用意もしてあるし、あとはかまくら作るだけなんだ!手伝ってくれよ!」
甘太郎の言葉にぼくは首をかしげた。



