1月。
新年早々、ぼくたちの住む町に大雪が降った。
足首まで積もったふわふわの雪を踏みしめながら、なんとか秘密基地までたどり着き、4人中の3人が顔をそろえる。
「皆よくきたな!改めて明けましておめでとう!」
大きめのシャベルを雪に突き刺しながら甘太郎が笑った。
「明けましておめでとう…今年も元気だな」
ぼくの言葉に一が笑う。
「そこが甘太郎くんの良いところですよ。…僕なんて寒くて動きたくないですもん」
「めちゃくちゃ着こんでるもんな…モコモコで動きづらそうなくらい」
ぼくがそう言ったとき、ふと後ろから足音がした。
足音の主がぼくらに声をかける。
「栄助、一、甘太郎。明けおめ」
名を呼ばれてぼくは振り返った。
「ああ、樹か。明けましておめ___えっ?」
目に飛びこんできた光景にギョッとする。
そこにはシャベルを4つ抱えた樹が、重そうにヨタヨタとした足取りでこちらへと歩いてきていた。
…シャベルで顔が隠れているけど…あれ、ちゃんと足元は見えているんだろうか?
ぼくは樹へと駆け寄る。
「危ない、転ぶぞ!ほら、半分ぼくが持つから…」
「お、サンキュ。頼むわ」
見かねて樹からシャベルを2つ受け取った。
…わ、重みがある…。
樹のやつ、よく1人でこの雪の中を運んできたな…。



