ぼくたちのひみつきち


…何だか嫌な予感がする。

それに次に何を言われるかなんとなく分かるような…。

一も同じ事を考えたらしく、困ったような笑みを浮かべていた。

樹がぼくを手招く。


「ほら、もう1回やるぞ。ロープと座面を結んでくれ」


「だから何でぼくなんだよ!樹がやる方がいいって絶対!」


初めてやったあのときですら30分はかかった物を、またやるのか!?

やれるのか、ぼく!?


「ほら、手を動かさないと永遠に終わんないぞ」


「くっ…言っとくけど前に教えてもらったやり方、もう覚えてないからな!時間かかっても文句言うなよ!!」


半ばヤケクソ気味に作業に取りかかる。

もちろん樹に教えてもらいながらだ。

そして前回よりタイムを縮めた25分後、無事に再びブランコが完成。

ぼくは待っていてくれていた一と甘太郎の元へ向かった。


「甘太郎…今、いいか?」


「ああ、いいぞ___って…どうした栄助!?顔がやつれてるぞ!?」


「気にしないでくれ」


まだ少し疲れで指先がプルプルしているけど、ぼくは気にせず口を開いた。


「ちょっと一が持ってるやつを見てくれない?」


「ん?」


甘太郎が一を見る。


「はい、このぬいぐるみなんですけど…甘太郎くん、知りませんか?テントの中にあったんですが…」


一が見せたツギハギのウサギを見て、甘太郎が小さく「あっ…」と呟いた。