「栄助、もう1回ブランコ作るぞ」
「何でだよ!」
1人目的が違うんだけど!
掃除はどうした掃除は!
「ブランコならもうあるじゃないか!何だよもう1回作るって…」
「悪い、伝え方を間違えたわ。作るっていうか…前に栄助がやってくれた座面とロープのとこをやり直したくてな」
その言葉にぼくは驚く。
「えっ…もしかしてぼく、どこかミスってたのか?」
指示通りにやったつもりだったけれど、気づかないうちに失敗していた部分があったのかもしれない。
もしそうなら、誰かがケガをする前に迅速に直してもらわないと大変だぞ…。
焦るぼくに樹は「違う違う」と笑った。
「ミスってたのは俺の方な」
「え?」
「あのときは急な話だったからさ。木材に防腐剤とかニスとか塗るの忘れてたの思い出したんだよな。ちゃんと塗ったやつと交換しようと思って」
「それ、塗るのと塗らないのだとやっぱり違うの?」
ぼくの言葉に樹が頷く。
「まぁそうだな。腐りにくくなるし、シロアリの被害も防げるし…あとは耐久性も上がるから塗っておいて損はない」
「へぇ…じゃあそのロープの方は?」
視線を向けた先、こちらも見覚えのある長く太いロープがあった。



