「いえ、そのお化けを手で握り潰します!」
『何で!?』
頭の中のカワイイお化けがグシャリと潰される!
「あっ、でも素手だと痛いかもしれないので、ハンマーでもいいですね!とにかくお化けを壊します!」
『何でそんなかわいそうな事するの!?』
ぼくと甘太郎のツッコミに、一はうっとりとした顔で答えた。
「割れたお化けからあふれ出す血のようなベリーソース…それにお化けの破片を付けて口へ運ぶ…あぁ、なんて猟奇的な行為でしょう…!」
樹が眉をひそめる。
「一の暴走が始まったな…」
「栄助!止めてくれ!」
「うん、無理」
ぼくはそっぽを向く。
新作ハロウィンスイーツ作りに協力させるため、ぼくは確かに言ってしまった。
“今回だけ暴走に目をつむる”…と。
ぼくという歯止めを失った一は止まらなかった。
「あっ、むしろケーキのスポンジでお化けを作るのもいいですね!それをとがらせたアメで切りつけて中身を出すとか…」
「一が言うと何か物騒なんだよな」
「いや、チョコでお化けを作って熱いホットミルクに入れて少しずつ体を溶かしていくのも___」
「提案自体は探せばありそうなのに、言い方が何か嫌なんだよなさっきから!」



