「ハロウィンっていうのは刺激的なイベントなんだ…生と死、キズあと、縫い目に血しぶき…危険な物のオンパレード」
「それは…すごく魅力的ですね…」
一の目がキラキラと輝いた。
ぼくは続けて一に話しかける。
「普段ぼくはお前の暴走を止める側だけど…今回は目をつむろう。どうだ、一?…一緒に作ってみないか…バイオレンススイーツ」
「し…しょうがないですね…今回だけですよ!」
ソワソワしながら一も了承した。
「商品化できる範囲で考えてほしいんだけどな…」
ぼくらの会話を聞いていた甘太郎が苦笑しながら呟く。
いいだろ、別に。
終わりよければ全てよしだ…つまり2人がその気になってくれたという結果さえあればいい。
「それで、スイーツの案だけど…どう?何か浮かんだ?」
問いかけると、樹と一がスッと手を上げた。
「じゃあ…樹から話してもらおうか」
ぼくが言うと樹は「あぁ」と呟き両腕を組んだ。
「俺が提案するのは___“お化けの家”だ」
「“お化けの家”…?お菓子の家じゃなくてか?」
「それのパロディーみたいな物だな」
「なんか面白そうだな!詳しく聞かせてくれ!」
甘太郎が期待に満ちあふれた目で樹を見る。
その指先はノートの上でエンピツを走らせていた。
ノッてきたのか、樹が楽しげに口を開く。
「用意するのはランダムに袋詰めされたお菓子数点と、お化けを形取ったお菓子。これを買ってもらって自由に“お化けの家”を作って遊んでもらう」
…おお、けっこういいかもしれない。
聞いてる分には楽しそうだ。



