「俺らも行くかぁ」
樹がブランコから降り、ぼくは口を開いた。
「スランプなんか早く吹き飛ばせよ」
「うん?どうしたん、突然」
「いや…その」
ぼくは樹に背を向けながらこう言った。
「いつか、大工になったお前に家を建ててもらうのが…ぼくの夢の1つだからさ…」
その言葉を聞いた樹が、どんな顔をしていたのかは分からないけど。
気恥ずかしくなりテントへと歩きだすぼくへと向かって、彼はこう告げた。
「そんなら、大人になっても俺らの友達でいろよ、栄助!」
そのままパシンッと背中を叩かれる。
「ちょっ…痛いな!」
ヒリヒリと痛む背中を押さえていると、樹が肩を組んできた。
その顔には初めて見るような満面の笑みを浮かべている。
樹はそのまま、ぼくへとこう言い放った。
「約束だからな」
「…言われなくてもそのつもりだよ」
ぼくはどこか恥ずかしさもあり、ぶっきらぼうに返す。
「何やってんだよ2人とも!」
『今いく!』
甘太郎の声にせかされながら、樹と2人でテントへと急いだ。



