一がしょんぼりと肩を落とし、甘太郎が苦笑しながらその背中をポンポンと叩いていた。
樹にいたってはぼくらの会話を聞いてクスクス笑っている。
…ぼくがいなくなったら一の危険思考を止められるやつはいるんだろうか…。
甘太郎も樹も、つき合って悪ノリをしそうだからなぁ…。
ぼくが小さく息を吐くと、樹が声をかけてきた。
「んで、栄助の答えは?」
「え?」
「俺の悩み。栄助は何だと思う?」
「…そう、だな…」
突如として始まったこのクイズも、残すはぼくの回答のみらしい。
3人の視線が集中するのを感じながら、ぼくは考える。
樹の悩みか…スランプは甘太郎が、家族の問題については一がもう言ってたしなぁ…。
あえて言うとしたらそれ以外の答えを出しておきたい。
…いっその事ボケてみるか?
「早く答えねぇと制限時間だぞ~」
「何でぼくにだけ制限時間あるんだよ!!」
『10、9、8…』
「3人でカウント始めるなっ!!」
なおも止まらないカウントダウンにあたふたしながら頭をフル回転させる。
そしてまとまらない思考のまま、ぼくは思いついた言葉を口にした。



