8月も終わりに近づいてきた今日、ぼくたちは秘密基地で夏休みの宿題を片づけていた。
「ぜ…全然頭に入ってこない…」
「しっかりしろ、お前がためこんだ宿題なんだから」
ぼくはそう言って頭を抱える甘太郎の背中を叩く。
テント内に置かれているミニテーブルの上、重なって積まれた宿題の束は全て甘太郎の物だ。
「何でお前たちはそんな余裕でいられるんだよ!」
ヤケクソ気味に問題集の空欄を適当な数字で埋めていく甘太郎が叫ぶ。
「俺は夏休み前半で大部分を片づけた」
樹がマンガを読みながら答える。
「僕は事前に予定を組んで行っているので…このままいけば30日には終わりますね」
一が苦笑しながらそう言って、甘太郎はぼくへと視線を向けた。
「…ぼくも出来るときに進めてたから、もうあまり残ってないよ」
「栄助もかよ!ちくしょう、皆の裏切り者!!」
『いや自業自得だろ(でしょう)』
3人で淡々と言い放つ。
甘太郎はうめき声を上げながらテーブルに突っ伏した。
その頭を一が励ますようになでる。
「ほら、算数はあと少しで終わりじゃないですか。ラストスパート頑張りましょう、甘太郎くん」
「うぅ…一ぇ…手伝ってくれよぉ…あと漢字の書き取りと読書感想文も残ってるんだよぉ…」
「え!?う、う~ん…そうですねぇ…」
手伝おうかと悩みだす一をぼくはキッと睨みつける。



