「…で、コイツに無茶を言われたのが発端なら、樹がああなってる原因は?」
「“さすがに急すぎる”って樹くんに断られたとき、甘太郎くんが言っちゃったらしいんです…“樹にも作れない物があるんだな”って…」
「お前…やってくれたな」
ぼくの冷たい視線が再び甘太郎に向けられる。
物作りにたいしてプライドを持っている樹に、その言葉はかなり挑発的ではないだろうか。
「違うんだって!そんな作るの難しいのか~って意味で言ったつもりが上手く伝わらなかっただけなんだって!言葉を間違えただけなんだよ!」
「黙れ、結果が全てなんだよ。よって有罪」
「情状酌量の余地はないのか!?」
甘太郎のくせに難しい言葉を使っている。
暑さでイライラするから無視しておこう。
ぼくは一に声をかけた。
「それで樹を怒らせたコイツを、一が怒ったってことか」
「あ、いえ…怒ったのはこの暑さでイラッとしたのでついでに」
「八つ当たりかい」
ちょっとだけ甘太郎に同情した。
「ほら、話してばっかだといつまで経っても終わんねぇぞ」
樹が肩に木材をのせてぼくらに言い放つ。



