「…引っ越しても…また、会えるよな?」
その言葉に、ぼくは頷く。
「うん。会いに来るよ…距離があるから、夏休みとかになるだろうけど」
「じゃあ、そのときは僕の家に泊まっていってください。いつでも歓迎しますから」
「ありがとう、一」
お礼を言って、ぼくはズボンのポケットから3枚の紙を取り出した。
それを3人に配る。
「…ん?何だコレ」
「数字が書いてるな」
「これは…電話番号でしょうか?でも誰のでしょう…?」
紙とにらめっこする3人に、ぼくは告げる。
「それ、ぼくのスマホの電話番号。…クリスマスにサンタさんにお願いしたプレゼントのやつ」
「えっ、スマホもらってたとか初耳だぞ!?何で今日まで黙ってたんだ!?」
目を丸くする甘太郎に、ぼくは小さく息を吐く。
「早く教えたら面白がって、鬼電しまくってウザ絡みしてくるだろ甘太郎は」
「あぁ…ありえるな」
「甘太郎くんですからね…」
「3人とも酷くね!?」
ショックを受ける甘太郎にぼくは念を押す。
「いいか?スマホにかけてくるのは、ぼくが引っ越してからだからな!」
「わ…分かったよ…!」
「あ、あの…栄助くん」
一がぼくにおずおずと声をかけてきた。
「その…お引っ越しの日って、もう決まっているんですか?」
ぼくは頷いて答える。
「うん、1週間後」
その言葉を聞いて、樹が頭の後ろで手を組んだ。



