「これも持ってきたから皆で食おう」
樹が持参してきたらしいポテチの袋を開ける。
「あっ、オレも母ちゃんに頼んでケーキもらってきた!お祝い事っていったらやっぱコレだろ!」
そう言って甘太郎もケーキの箱を持ち上げた。
テーブルの上に並ぶジュースとポテチ、ケーキを見てぼくは呟く。
「なんか学校の卒業式より盛り上がってるな…」
今日、ぼくたちは無事に小学校を卒業した。
長く感動的な式を終え、6年も通った学びやへと別れを告げ、担任の先生に見送られ…。
参列していた親と一緒に家に戻り、昼食を食べて。
そうしてぼくらは今、こうして秘密基地へと集まっている。
“卒業式後に集まらないか?”
そう言ってきっかけを作ったのはぼくだった。
珍しい事に、だ。
ぼくの話を聞いたとき、3人は目を丸くしていたけど…すぐに笑顔で頷いてくれた。
家族と予定があったかもしれないのに、“集まろう”なんて急な呼びかけに応じてくれるなんて…ありがたい事だ。
…ぼくは本当にいい友達を持った。
「栄助くん、おかわりどうぞ」
「…うん、ありがとう」
空っぽになっていたぼくの紙コップに、再びオレンジジュースが注がれていく。
「おっ…樹の持ってきたポテチ、のり塩じゃん!うまぁ~」
「甘太郎のケーキは…ショートケーキか。今回はホールじゃなくてカットされてるやつなんだ?」
「さすがに昼ご飯を食ったあとはキツいかなって思って、そこは自重した」
隣で話す2人を横目にジュースを飲む。
ふとある事を思い出して、ぼくは甘太郎に声をかけた。



