秘密基地に置かれたテントの中、いつものようにミニテーブルを囲いぼくたちが座っていた。
その手にはオレンジジュースが注がれた紙コップを持っている。
「よし、皆ジュースは持ってるな!?」
いつもよりテンションの高い甘太郎の問いかけに全員で頷く。
それを見て甘太郎が言葉を続けた。
「んじゃ、サクッと乾杯しようぜ!…いくぞ~!」
4人で紙コップを頭上に掲げる。
「卒業式、お疲れさん!乾杯!!」
『乾杯!』
そう声を上げて、紙コップに口をつけた。
スッキリとした味わいのオレンジが口内に広がっていく。
「ぷはぁ~、うまい!」
「そんなおじさんみたいな…」
「え、だってうまいから仕方なくね?このオレンジジュース」
甘太郎の言葉に「確かにうまいな」と樹が呟いた。
「これ、一が持ってきてくれたんだっけ?」
樹の問いに一がニコリと微笑む。
「はい!十院家の者が敷地内の果樹園で育てたオレンジを100%使ったオレンジジュースです。お口に合って良かった」
一の言葉を聞いてぼくが口を開く。
「本当に何でも作っちゃうな、十院グループ…」
「あはは…もうそれが強みだと思っています…」
一と2人、顔を見合わせて苦笑した。



