それから数分後。
豆の袋を回収し終えた甘太郎と樹と共に、ぼくら4人はテントへと向かった。
樹の手作りミニテーブルを囲むように、それぞれが座る。
「そんじゃ、恵方巻き食うぞ~!」
「だから、う○い棒な」
「味は…全部同じ?」
「はい、その方がケンカにならないかなって」
甘太郎とぼく、樹と一が言葉を交わし合う。
全員が同時に袋へ手を伸ばし、手と手がぶつかり合った。
それがおかしくて、ぼくらは顔を見合わせて笑う。
「僕がお配りしますね」
そう言って一が代表となり、駄菓子を1つずつぼくたちへと手渡していく。
それを受け取り、まるで大人がビールのグラスをつき合わせて乾杯するように、うま○棒をコツンと4人でつき合わせる。
『いただきます』
声が重なり、マスコットキャラが描かれた袋を開けた。
中身を取り出し、口に入れる。
サクッとした軽やかな食感。
コーンポタージュの優しい甘さが口の中に広がった。
やっぱりおいしいな。
「…ん?」
ふと、甘太郎が妙な動きをしているのが見えて声をかける。
「甘太郎、お前さっきから何してるんだ?」
「………」
小さく駄菓子をかじり、甘太郎が体の向きを少し変えた。
また1口かじり、少し動いて…それを繰り返している。
その間、ずっと無言だ。
無視されてるのかと思ったけど、その視線は何か言いたげにぼくを見つめている。
「…もしかして」
樹が口を開いた。



