カナトとモネが待ち合わせをしたのは交差点にある青い屋根の雑貨屋の前だった。
ショーウィンドウに、金色のバッグとドレス。脇に置いてある銀色の靴にはリボンが付いていて、足の見本にする透明な細いポールに結ばれている。
モネが欲しかったのは、ディスプレイに飾ってある銀色の靴だった。
縁に小さな星が散りばめられた模様があって、リボンにはラメが全体に入っている。
お小遣いを貯めれば買えたし、或いはカナトかシロウに言えば買ってくれたかもしれなかったが、モネは自分が靴を欲しがってる事を誰にも言わなかった。
「お待たせ。」
ディスプレイを凝視していたモネは、後ろから声をかけられて、カナトがやって来た事にやっと気が付いた。
「ほら。しゃんとしろよ。こんなに近くにいるのに、僕に気づかないなんて。」
「ごめん」
「まったく。」
プップーとクラクションを鳴らして交差点を旧式な青い車が走っていく。
カナトとモネは、手を繋いで商店街を歩いて行った。


