乃々と貸し別荘の話






 6時すぎに母親達が上がって来て、子供達を浴衣に着替えさせるために部屋へ連れて行った。


 乃々が浴衣に着替え終わって玄関に降りていくと、蒼空と恭は玄関ホールでもう準備していた。


「乃々浴衣似合うね。」


 蒼空が乃々を見て笑った。


 蒼空と恭は、それぞれ紺と白の浴衣着ていた。


 乃々が降りてくる間2人は口を利いて居なかった様で、2人ともつんと澄ましていた。


「黒沢さん可愛いね」


 恭がそう言って乃々の頭に軽く触れた。

 蒼空が睨んだが、恭は知らん顔。

 蒼空は舌打ちをすると、わざと乃々の頭を撫でるために近づいた。



 ビーサンを履いてドアを開けると外はもう薄暗かった。

 三人は玄関を出ると坂道を降りていった。