乃々と貸し別荘の話






 乃々達が行った道は苔むした岩場に小川の流れている、アスレチックに最適な山道だった。


 展望台まで歩く木でできた階段が上の方まで続いている。



 先頭を歩きながら蒼空が乃々を振り返った。



「結構疲れるな」



 すると、乃々の代わりに恭が、涼しい顔で答えた。



「へえ、僕は全然。黒沢さん重くない?。荷物持とうか?」



 それを聞いて蒼空の笑顔が引きつった。


 
「僕も全然、平気だけど。」



 蒼空は言い直して、恭に文句を言う代わりに乃々に言った。




「こら乃々、さっさと荷物寄越しな」

「……。」

「早く。」




 蒼空が睨むので、乃々は仕方なくポシェットだけ蒼空に渡した。
 

 乃々の母親と三人は話しながら山道を登った。