2階の自分の部屋まで戻ったので、乃々は蒼空の先に立って部屋のドアを開けた。
ソファのある小さな居間から、落ち着く色合いのベッドルームが覗いている。
大きな窓からは広い庭とプールが見えた。
乃々は、ベッドルームに入ると、自分のベッドの丸まっていたタオルケットを、広げて端と端が重なるように畳み直した。
蒼空はその作業を眺める傍ら、ベッドルームの窓を開けて外を見たが、すぐ閉めた。
「僕んとこと大体一緒。」
乃々が部屋の途中の作り付けの棚を開けたが、何も入っていなかった。
「次僕の部屋。」
ドアから出て歩き出した蒼空に、乃々も小走りで付いていく。
階段を降りる途中で、蒼空はひょい、と手摺に片足を乗せた。
「この手摺滑り心地良いんだ。」
乃々が後に続こうとすると蒼空はしかめっ面をした。
「お前はやらないの。危ないから。降りてきな!。」
乃々は走って階段を駈け降りた。


