乃々と貸し別荘の話




 
 車は坂を下り、緑の木々の道を抜けた。

 山間から明るい町中を通っていく時、近所にあるのと同じスーパーがここにも建っているせいで、乃々は自分の家の近くを走っている様な錯覚を覚えた。

 車に乗る時乃々は時々近未来の乗り物に座って居ると思い込む遊びをした。

 蒼空の家の車は黒い内装で、乃々がそう思い込むのにぴったりで、その空想遊びの事を蒼空に話そうか考えているうちに車は量販店に着いた。