乃々と貸し別荘の話





「お母さーん!。蒼空くーん!」


 乃々は歩きながら呼んだ。

 声が大きければ見つけて貰えるかもしれなかったが、大声を出しなれない乃々の声は不安であまり通らなかった。


「蒼空くーん!」


 声は次第に涙交じりになった。
 乃々は歩きながら泣いた。








 ────もしここに一人で置いていかれたらどうしよう。









 そういう不安は時々本当になる様な気がした。