甘々重々御曹司に愛されすぎて困ってます



なんて話している途中でなんだか無性に小っ恥ずかしくなってきて、それを誤魔化すかのように腰に手を当てて言い切った。

矢先、榊原さんは急に「フハッ」と豪快に吹き出したかと思うと、机につっ伏した。


「え、ちょ、榊原さん!?」


つっ伏したまま肩を揺らして笑う榊原さんにあたふたしていると、榊原さんは徐に顔を半分だけこちらに見せた。


「…ありがと、頼みます」

「…っ、」


半分上げた顔を傾かせ、若干上目遣いのまま放たれた言葉にまた心臓が大きく飛び跳ねる。


「俺はちゃんと金澤さんの絶対的味方でいるから」


本当にずるいと思う。

胸が苦しくなる。ほんと意味わかんない。これじゃあ、なんか、私、榊原さんのこと好きみたいじゃん…。


新しい一面に触れる度、嬉しくなれる私は単純すぎるのではないだろうか…………。




あれからオムライスを見事綺麗に完食した私たちは、会社へと戻ってきていた。

榊原さんの仕事部屋へとたどり着き扉を開ければ、そこには社長の姿があって。


「何かご用ですか?」


榊原さんがそう声をかければ、社長はゆっくりとこちらへ振り返った。



「あぁ、戻ったか。倫太郎と金澤さんにぜひとも参加して欲しいイベントがあってね…」


そう言って手渡されたのは、企業セミナースクールのチラシ。


「ここで、初心に帰って色んなことを学んでくるといい。」


そう期待十分な笑顔を浮かべる社長に、私たちは「はい」と頭を下げた。


ただし参加するにあたって、榊原さんが榊原グループの御曹司であることは周りには内緒にするよう念を押された。周りに知られてしまえば、気を遣われたりと平等でなくなってしまうから、との事だった。


____来週から約1週間。セミナースクールが行われる離島へ榊原さんと一緒に向かうことが、この日決まったのだった。


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