甘々重々御曹司に愛されすぎて困ってます


❁⃘*.゚

パーティー翌日の朝。


「金澤さん」


まだ昨日の疲れが若干拭えていないヨボヨボの体で、ひとり会社の廊下を歩いていた時、聞き覚えのある懐かしい声に呼び止められた。

自ずと声の方へ体を向けると、そこには企画課所属時にお世話になった有山梨花課長の姿があった。


「久しぶりね」


有山課長の茶色く染められたショートヘアを見て、入社当時の私を懐かしむ。私、この人に憧れて茶髪にしたんだっけな。


「お久しぶりです」
「ん〜でもそこまで久しくはないか?」


そう言って嫌味のないカラッとした笑顔を見せる有山課長につられて、私も自然と笑顔になる。私が企画課で頑張ってこられたのは、有山課長の存在があってだ。


「昨日は丁度会議に出てて、金澤さんをお見送りできなかったんだよね。ごめんね」
「いえそんな!私の方こそ何も言わずにすみません」


有山課長もきっと何で私が秘書になったのか謎で仕方ないだろう。


「で、どう?御曹司くんは怖いかな?」
「怖くは…ないですかね。変わってるなとは思いますけど」
「ははは!怖くないなら安心だね」