金澤さんを1人にしたこと、口先だけで本当は金澤さんを信じられていなかったこと。
ステージからガタガタになりながら降りてきた彼女を抱かえた時、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「本当に、悪かったな」
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ひとりであれこれ回顧していると、いつの間にか予め聞いておいた金澤さんの住むアパートへ到着した。
起こすのが可哀想になるほど、俺の肩で心地よさそうに眠っている金澤さんを軽くつついて起こす。
そうすれば、金澤さんはまるで何かに一発食らったかのように飛び跳ねると、車の外へ光の速さで逃げた。
その様子があまりにも面白くて、笑いながら窓ガラスを開ける。
「よく寝てたね、俺の肩で」
「もう、え、どうしよう…ほんとにすみません」
「イビキかいてたよ、最悪だった」
たちまち歪む金澤さんの顔。
「嘘でしょ…ほんとすみません」
「嘘だよ」
「ちょっと!!榊原さん!!!!」
本当に面白い。



