あまりにも間が開くものだから、気まずくなって視線を斜めにずらした。やっぱり、私なんかがこんな格好してても変だよね。
榊原さんに褒めてもらえるとか、ちょっと綺麗って思って貰えるとか、そんな変な期待をしていたわけではないけれど、なんだか胸が痛くなってドレスの裾を掴んだ。
「金澤さん本当にお綺麗ですね。坊ちゃん」
「や、そんなこと」
榊原さんの返答が怖くて、坂場さんの言葉に若干食い気味になりながら言葉を紡ぐ。
「そうだな、めっちゃ綺麗」
「へ………」
榊原さんの予想外の言葉に硬直する。顔に全身の熱が集まっていくのがわかった。
「顔真っ赤。金澤さん、今夜はよろしく」
面白がるように口角を上げた榊原さんは、そう意地悪くいいながら手を差し伸べた。
「こ、こちらこそ…」
少し汗ばんだ手で彼の手にそっと触れると、強く握り返される。飛び跳ねる心臓に、追いつかない感情。
まって、これって、なんの感情…____!?
慌てふためく脳内のまま、私は榊原さんと一緒にパーティーへ向かうべく、車に乗り込んだ。
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