先輩、好きです。





────あ、よく見たら左目のとこにほくろあるんだ。




こんな近くで、ちゃんとお互いが目を合わせたことなんてなかったから気づかなかった。


ほくろの位置まで整ってるなんて、羨ましい。




そんなことを考えていたら、矢吹が口を開いた。





「先輩、好きです」






その言葉が静かに、しかし確実に空気を切り裂いた。




耳に届いた瞬間、すべての時間が止まったように感じた。

何度も何度も言葉を反芻するけど、その意味がどうしても飲み込めない。




────今、こいつはなんて言った?




「…...そ、それって、親愛的な意味の……?」




苦しまぎれにそう尋ねると、矢吹は小さく首を振った。