耳に届いた瞬間、すべての時間が止まったように感じた。
何度も何度も言葉が反響するけど、その意味がどうしても飲み込めない。
――――今、こいつはなんて言った?
「…そ、それって、親愛的な意味の……?」
苦しまぎれにそう尋ねると、矢吹は小さく首を振った。
と、いうことは――――
恋愛的に好き?私を?それって私が特別ってこと?
でも、私は特別扱いされたことなんて一度もない。
むしろ、他の部員たちと同じように淡々と、必要最低限のやりとりしかしない。
それに私は三年生で、こいつは一年生。
立場も、年齢も、経験もまるで違う。
しかも、出会ってまだほんの数日しか経っていない。
それで好き?
そんなはずがない。
ありえない。
