戻っていく矢吹の背中を目で追っていると、入出が矢吹に声をかけていた。 いつもは無視するか、ひと言返事するだけなのに、今日は会話が続いているみたいだった。 入出の表情もぱっと明るくなり、喜んでいるのが分かりやすい。 なんだ、入出とは普通に話すじゃん。 矢吹は相変わらず読めない表情をしていたけど、ほんの少しだけ雰囲気が丸くなったような気がした。 別に、特別なことじゃない。 後輩同士が打ち解けてきたってだけのこと。 そうだけど、なんなの。 ほんっと、かわいくない。